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5年目の勇者部 秋原雪花 CV 千本木 彩花 ステータス ※ステータスの数値は初期値になります。 型 属性 レア度 HP ATK 踏ん張り 速度 CRT コスト SP 遠射型 紫 SSR 2700 4050 C B- A+ 29 28 リーダースキル 心のスタイリスト 遠射型勇者のATK+25% 必殺技 心粧槍舞 種別 効果 ゲージ 技再使用時間 与ダメージ昇 仲間回復 17倍ダメージをライン範囲の敵に与え、20秒間範囲内の敵に与えるダメージ+1000、仲間全員のHP20%回復 2 21秒 アビリティ 病人専属のメイクさん 発動条件 効果 時間経過 戦闘開始から60秒後、必殺技ゲージ+1.5個、自ペアのATK+30%、踏ん張り+500 神花・覚醒 神花/覚醒時 獲得精霊 初回神花 二回目回神花 三回目神花 四回目神花 SR桂蔵坊(紫) 一定覚醒値報酬 必要覚醒値 5 SSR桂蔵坊(紫) 全開突破報酬 SR桂蔵坊(紫) 最高級技うどん玉x15 神花解放 段階 必要コイン 必要属性結晶 上限Lv30 8,000 紫の欠片x7 上限Lv50 - - 上限Lv70 - - 上限Lv99 - - 上限Lv150 2,048,000 勇気の結び目・魂x1 勇気の結び目・絆x1 勇気の結び目・花x1 ボイス 1 - 2 - 入手方法 イベント2022年「6月 5年目の勇者部」交換所ラインナップ(5周年記念メダル・金20000個) 5周年イベント10連チケットガチャ 名前
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5年目の勇者部 三好夏凜 CV 長妻 樹里 ステータス ※ステータスの数値は初期値になります。 型 属性 レア度 HP ATK 踏ん張り 速度 CRT コスト SP 近接型 赤 SSR 3240 1620 C B+ D+ 30 28 リーダースキル 今は遠き南国へ 近接型勇者のATK+25% 必殺技 二双海空斬 種別 効果 ゲージ 技再使用時間 連撃 仲間攻撃ペース昇 敵攻撃停止 大円範囲20倍+円範囲30倍+小円範囲40倍ダメージを敵に与え、20秒間仲間全員の攻撃ペース+30%、12秒間敵全体の攻撃停止 4 20秒 アビリティ ……不思議な気分 発動条件 効果 必殺連動 必殺技発動時、自ペアのHPを40%減少、15秒間自ペアの攻撃ペース+25%、移動速度+10% 神花・覚醒 神花/覚醒時 獲得精霊 初回神花 二回目回神花 三回目神花 四回目神花 SR義輝(赤) 一定覚醒値報酬 必要覚醒値 5 SSR義輝(赤) 全開突破報酬 SR義輝(赤) 最高級技うどん玉x15 神花解放 段階 必要コイン 必要属性結晶 上限Lv30 8,000 赤の欠片x7 上限Lv50 - - 上限Lv70 - - 上限Lv99 - - 上限Lv150 2,048,000 勇気の結び目・魂x1 勇気の結び目・絆x1 勇気の結び目・花x1 ボイス 1 - 2 - 入手方法 イベント2022年「6月 5年目の勇者部」交換所ラインナップ(5周年記念メダル・金20000個) 5周年イベント10連チケットガチャ 名前
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超絶勇者エヴォルガイザー -Project of the EVOLUTION- ※以下、本作品の名前は『超絶勇者エヴォルガイザー』と示します。 あらすじ 幾多の可能性によって分岐した選択はそれぞれが独立した歴史を刻んでいく。世界の真実を知った者たちはそれらを時空世界と呼び、その中心たる世界――超次元宇宙と呼ばれる空間に時空警察機構の本部を置き、時空世界の管理を行っていた。 かつて時空警察によって崩壊したはずの時空海賊ランザードが第五時空世界に出現し、そこで開発途中であった永久機関『ガイスト』を奪い逃走する。同時に仲間を奪われた時空警察機構の特殊捜査官、神城タカシは神城吹雪から託された本物のガイストを搭載したガイザード・ガイストと共にランザードを追って地球へと向かう。 ランザード操る金属生命体メタリオンによって地球が恐怖の中に飲み込まれるとき、ガイザード・ガイストは二機のエヴォルマシンと合体し、進化の姿『エヴォルガイザー』となる。 タカシは戦いの最中に仲間となった国際特殊脅威特務対策防衛部隊『LAION』(レイオン)や戦いの中で巡り合った異世界の戦士たちと共に、時空海賊ランザードからこの地球を、全ての時空を護るために今日も戦い続ける。 世界観 超次元宇宙という始まりの空間を元に複数の時空世界が存在していることが確認されており、物語の主な舞台となるのは第三時空世界『地球』である。 時代背景として現代とほとんど変わらないが、国際特殊脅威特務対策防衛部隊『LAION』を始めとするオーバーテクノロジーと取れる技術(超AIを搭載したロボットなど)を持った組織が幾つか存在する。 作品用語 超絶勇者エヴォルガイザー作品用語集 主要キャラクター 超絶勇者エヴォルガイザー主要キャラクター一覧 メカニック 超絶勇者エヴォルガイザーメカニック一覧
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第二十七章-第三幕- 世話焼きイシター 第二十七章-第二幕- 第二十八章-第一幕- 勇者軍主力部隊は、傭兵都市マクスフェル・シティにて 懸命にエリミノイド相手の防衛戦を繰り広げていたが、 ヴァジェスは聞きつけた女性の悲鳴を見逃す事が出来ず、 テディを背に乗せ、ワイバーン形態で急行したのであった。 「ちょっとあんた達、どこ行くの!?」 シエルが怒鳴ってヴァジェス達を制止しようとしたが、 既に彼等は空の人である。聞こえはしない。 「女の悲鳴が聞こえたらしい!! 俺達はここを支える! あいつらが行けばいい!」 ギースは状況を察して声をかけてやると、 シエルは対応を諦め、すぐに市街地の防衛に戻った。 ヴァジェスはテディを乗せたまま飛行していた。 「ヴァジェス! 方位は!?」 「安心しろ! 距離まで正確に分かる! こっちだ!」 ヴァジェスは一気に降下し、声の発生地点へ移動した。 低空からすぐに見えた。三つ編みの女性が槍を握ったまま、 片腕をかばいつつ、エリミノイドと戦闘している。 「戦っている! 傭兵か!?」 「違う、アレは――」 ヴァジェスはその女性を見て一瞬戸惑ったが、 すぐに逡巡をやめ、フルスピードで突撃を敢行する。 エリミノイドが更に大勢で女性へ攻撃を仕掛けようとしたのだ。 「させるかぁッ!!」 ヴァジェスの爪が振るわれる。それだけで 多数のエリミノイドがバラバラに吹き飛んだ。 「イシターっ!!」 「その声、その御姿は……」 女性も気付いたようで、堂々と立ち上がった。 「フェイトさん! フェイトさんですよね!?」 「知り合いなのか!?」 テディは驚愕していた。長いこと一緒に住んでいるが、 自分の周囲や勇者軍以外の知人がいるとは知らなかったのだ。 「三十年以上ぶりぐらいだが、やはりお前か! イシター! いや、イシュタリア=リヴァイアサン!!」 「はい。久々に会いたくなり、ここ数ヶ月の間、 ずっとフェイトさんを探しておりました!!」 イシュタリア=リヴァイアサン。通称イシター。 かの水竜王リヴァイアサンの愛娘であり、 現状は人の姿をした立派なメタモルドラグーンである。 「馬鹿! 何故ドラグーンのまま戦う! 無理が過ぎるぞ、イシター!」 「小回りが利きますので……今お守りします、フェイトさん!」 イシターは槍を鋭く振り回し、エリミノイドを薙ぎ倒す。 「一人で何が出来るってんだ! 無理するんじゃねぇ! テディ! 詳しい説明は後だ! 援護! 援護だ!!」 「わ、分かった!」 慌てたようなヴァジェスの剣幕に押されて、 テディもイシターの援護に入る。 ヴァジェスも建物を極力破壊しないように気を遣うため、 ドラグーン形態に変身し、鎌を振るって戦う事にした。 ……それから二時間ぐらいが経っただろうか。 エリミノイドが膨大な数、配備されていたために 思った以上の時間を費やし、想像以上に消耗した勇者軍だったが、 何とか市街地と、一般人、傭兵、それにイシターを守り通した。 「はひー、はひー、はひー……」 「……疲……」 始終動き回ったせいで、特にギースとゼクウは息が上がっている。 その二人は適当に休憩させておいて、 ヴァジェスはとりあえず、イシターを連れて帰ってきた。 「おう、無事だったな!」 「まあ、な」 コンラッドのねぎらいを素直に受けるテディ。 その後ろにいるイシターを皆、不思議そうに見つめていた。 勿論、初対面だからに決まっているのだが、 何よりヴァジェスにくっついて、離れようとしないからである。 「……誰?」 至極もっともな質問をルシアとドルカスが、異口同音で口にした。 「フェイト=ヴァジェスⅡ世……すなわち俺のお守役でな。 イシュタリア=リヴァイアサン。イシターと呼んでやってくれ」 「イシターです。いつもフェイトさんがお世話になっています」 「リヴァイアサン?」 セシリアが聞き覚えのある名前を聞いて、驚く。 「そう。あのリヴァイアサンの娘で、次代の竜王の守役なんだとよ。 あのナーガの野郎の差し金なんだが、こいつは悪い奴じゃねぇ。 それだけはこの俺が、親父の名にかけて保証するぜ」 「まあいいけどね。で、イシター? 私等の旅は危険よ。 大人しく待っていた方が身のためだと思うけど?」 「昔みたいにフェイトさんのお世話を焼きたいんです。 だから、一緒に行かせていただきます。こう見えても、 人型形態での武術の心得も、相応に持っていますよ?」 と、今度は棒を取り出して、見事な型を見せるイシター。 「世話焼きたいって……俺はガキかっつーの。 あと、俺の事は出来るだけヴァジェスって呼べっつーの」 「はい、ヴァジェスさん。あと襟が立ってますよ」 イシターはいそいそとヴァジェスの服の襟を丁寧に折る。 放っておいたらネクタイぐらいはかけそうな勢いだ。 「だーかーら! そういうのをやめろと!」 「駄目です! みっともないところを勇者軍の皆さんに 見せるわけにはいきませんからね!」 「ぬぐぐ……このおせっかいめ!」 困ったように唸るヴァジェス。こちらはこちらで 放っておいたらブレスぐらい吐きそうな勢いだ。 「とまあ、そういうわけでこいつもついてくるらしい。 悪いが、皆で色々と守ってやっちゃくれねぇか。 こいつが怪我すると、こいつの親父がうるさくてな?」 ヴァジェスがしょうがなしに皆に頼み込む。 「よろしくお願いします!」 イシターが頭を下げると、ひとまず全員が 歓迎の意思を示し、自己紹介をしたりするのだった。 「しかし、意外だな、ヴァジェス」 「何がじゃい」 ぶっきらぼうにテディへと応じるヴァジェス。 「お前にああいう、いい人がいたとはな。 初めて聞いたし、たぶん母さんも知らんだろう」 「ただおせっかい焼きなだけだ。誰がいい人か。 アレとくっつくと言った覚えは無い」 「くっつかないと言った覚えも無かろう? 竜王の息子というのも、難儀なものだな。 いちいち立場や立ち位置を気にしなければならんし、 色恋沙汰も自由に出来んときたものだ」 「分かってるんならもう黙ってろ。 実際はこっちが守役も同然なんだぞ。頭が痛ぇ」 肩をすくめ、テディはヴァジェスの傍を離れた。 「で、これからどうする?」 ライナスが言うと、コンラッドが案を出す。 「メイベルを迎えに行こう。アイリーン・マフィアへ行くべきだ。 守りの要のあいつがいれば、まあそれぐらいで戦力は充分だろうな。 大体、既に結構な人数が集まってるとは思うし、よ」 ゼクウ、ギース、イシターを見ながらコンラッドが考えを述べた。 (分かったのー!) それをジルベルトが承諾したので、方針としてそう決まった。 他のメンバーが物資の補充も行ってくれたので、 準備は万端である。勇者軍はレイクリッター・タウンを迂回し、 アイリーン・マフィア本部施設へと進路を向ける―― <第二十八章-第一幕-へ続く>
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第二十章-第五幕- 反逆の少女達 第二十章-第四幕- 第3部 序章-第一幕- 勇者軍主力部隊は、グロフィス・イグジスターの 最終奥技の弱点が展開時間の遅さにある事に気付き、 人海戦術による波状攻撃をかけ、遂にロバートの持つ 人業魔神剣ギガスカリバーにより、大勢を決した。 後は、とどめを刺すだけである。 グロフィス・イグジスターを追い詰め、 いざ、とどめという時だった。 「うっ!?」 その時、ストレンジャーソードから 聖剣エンジェルランプが弾き出される。 ぱきぃぃぃぃん! あまりのエネルギー量に刀身が耐えかねたのだろう。 聖剣エンジェルランプは木っ端微塵に砕け散った。 ストレンジャーソードに纏わり突いていた 呪鞘カオスリキッドの効力も底を尽いている。 「ちいッ、切り札が!」 「……いいや、ここからは俺の出番だ!」 エリックが前に出て、もがき苦しむグロフィス・イグジスターの 下半身を思い切り杖で打ち据え、粉々に打ち砕く。 ニノンの翼を強引に引き千切り、自らの手に奪還した。 「我が家宝は返してもらう!」 自己再生させるために、翼は一時しまいこむ。 「子に手を出される時の親という生き物が、 どれだけ苛烈で残忍かを、貴様は思い知れ…… ヴァリアブル・スピード・オーバー・ヒール!!」 上半身に治癒魔法をかけるエリック。 「エリック殿! 何をしておるのじゃ!? それでは再生するぞ!」 アンリが制止するのを手で止めるエリック。 「これは治癒能力を過剰に引き出す禁断の魔法だ…… 過剰に治癒能力を引き出された生命は、やがてその力に 耐え切れず、己が再生能力の高さ故に圧殺されるのだ! もっとも、大勢に使えばただの治癒魔法止まりだがな。 対象が少なければ少ないほど『過剰治癒力』は上昇する」 「おがああああああああああああああッ!!?」 感じたこともない苦痛に、一層もがき苦しむイグジスター。 一瞬で傷が治り、それがより深い傷に変貌していく。 まさに悪意意外のなんでもない、狂気の魔法であった。 「負の感情の具現化生命体だか何だか知らんが、 俺の子に、勇者軍の子に手を出した愚を死ぬまで呪え!」 その怒りと憎しみの深さに、エナやマリーは戦慄さえした。 これが人の親の恐ろしさだというのだろうか。 それと同時に、底知れぬ悲しみも理解できた。 だとすれば止めるにあたわず。むしろ推してやるべきだろう。 それで彼の悲しみが、いくらかでも報われるなら。 「待て、おっさん」 と、そこにエンジェルランプを失ったロバートが割り込む。 「何故止める、ロバート。お前も想像してみろ。 産まれたばかりの弟を同じ目に遭わされたらと考えてみろ。 お前は俺を止められないはずだ」 「いいや、止めるね。こいつには一時の死すら温い」 ざすっ。 軽くだが、ストレンジャーソードを突き立てる。 「何をする気だ、ロバート!?」 「悪党には悪党の報いがある……!」 ロバートもまた、狂気の笑みを浮かべる。 グロフィス・イグジスターはもはや抵抗する気力も無い。 「貴様の力という力を剣で吸い取り、この剣をまた違う形に進化させる。 そして貴様の……イグジスターの同胞殺しという汚名を塗った上で、 全てが終わる時にその愚かさ加減を全世界の人間に晒した上で、 苦と惨と悲を絡めて地獄に落としてやる……!!」 「相も変わらず性格の悪い……」 よくもまあそんな面倒な処刑方法を思いつくものだと呆れるエリック。 「反対なのか?」 「賛成に決まっているだろうが! やれ!!」 「おっさんならそう言うと思ったぜ!」 「ぐおおおおおおおあああああああああッ!!?」 ストレンジャーソードがグロフィス・イグジスターの存在を吸収し、 黒く、禍々しく、おおよそ剣というより取っ手の付いただけの牙、 という趣がぴったり似合う、魔性の装備が出来上がった。 「マリー! カオスリキッドを貸せ! こいつを封印する!!」 「お……おお? 分かった!」 慌ててマリーはカオスリキッドを展開し、新たな剣を包む。 すると謎の剣の負のエネルギーが自動的にカオスリキッドに流れ込む。 「これはどうした事だ?」 訝るマリーに、アンリ姫は怪球ミームで解析を行う。 「そのままでは暴走しかねない負のパワーに満ちておるようじゃ。 しかし、カオスリキッドがその受け皿となって、 結果的に封印という形を取ってくれておる。 なおかつ、カオスリキッドのパワーチャージも出来るのじゃな」 感心したように言うアンリ姫。 後方で聖杯ライブチャージャーによる回復を行っている ローザはロクに聞いていないが、概ね全員納得した。 「で、その剣の銘はどうするつもりです? まさか、そのままストレンジャーソードとは呼べませんよ?」 「おいおい考えておくさ。次に使う時までにな」 アイゼンカグラのツッコミは華麗にスルーする。 「では、これにて本作戦を終了しましょう。 これからはイグジスターの識別装置を量産し、 各国と協力、連携してイグジスターを追い詰めなくては…… アンリ姫、あなたのその装置が鍵ですよ」 「うむ、承諾したのじゃ!」 ウォルフ王子の宣言でロバート救出作戦は終了となった。 「それじゃ、落ち着いたみたいだし、私は行く」 「ちょっと待ってイノちゃん!」 イノがそのまま立ち去ろうとしたのをレオナが止める。 「何? 私は勇者軍には入らないと言ったはず」 「そう! それ! だからあたしがそっちに入るッス!」 「何ぃぃぃぃッ!?」 ローザとマリーが揃って仰天した。 「ちょっと待て、何をお前勝手にやめるって!?」 「ロブ! 止めろ! これは立派な反逆行為だぞ!」 「ああ、いいぜ。貴様がそうしたいならすりゃいい」 ロバートは止めるどころかむしろ煽る。 「隊長いい奴ッス! じゃ、あたしはこれで! 今までいっぱいお世話になったッス! 今度会う時も敵じゃない事を祈ってるっスー!」 「い、いいの? ちょっと、レオナ?」 「いいからいいから」 珍しく慌てるイノに対し、笑顔で引っ張るレオナ。 「せめて動機を聞かせなさい、レオナさん!!」 ウォルフ王子がなおも止めるが、ロクに聞かずに離れて行く。 「隊長、何故止めないんだい?」 カイトが一応、ロバートに確認する。 「俺が誰だか忘れたのか? 俺は反逆の使途だぞ。 これがあいつの反逆だってんなら、 俺はそれをとにかく全うさせてやるだけだ」 「なるほど……火に油とはこの事で……」 苦笑するカイト。 エナはおずおずと、ヴァジェスに語りかけた。 「ヴァジェスさんも何で止めなかったんですか?」 「いや、俺は一応名目上は部外者だし。 別にカレン家に関わる事じゃねぇからなぁ。 最終的な裁量は、あくまでメインメンバーにあるし、 ロバートはああ言ってるし。あんたは?」 「止めようとしたのをクロカゲさんに止められたんです」 「ほう……どういう事か聞かせてもらおうか? クロカゲ」 「我……ミーム……通じた。我……見えた。 レオナ……イノ……かばう……動き……多い! レオナ……イノ……気に入ってた……止める……無駄!」 「それがニンジャなりの見方か」 ヴァジェスは少し笑う。 「でも、寂しいですね……あの人、ロバートさんを除けば、 私の最初の戦友だったんですよ。なのに……」 「何も今生の別れでもあるまい。泣くんじゃねぇ。 それにレオナの気持ちは少しだけ分からんでもねぇ。 たぶん、放っておけないツラと雰囲気持ってたんだろ」 「放っておけない?」 「そう、放っておけないんだ。それを反逆と呼びたきゃ呼べよ。 むしろ反逆の毒を纏った奴だから、嬉々として受け入れるだろ。 それがロバートの大器だ。今なら俺にも分かる」 「……ふうん……」 不思議なものを見るように、ロバートを見つめるエナ。 エリックは一人騒ぎには加わらず、レオナの動きも黙認した。 「まずは終わったよ、フォルテ、ゼブ、セティ」 一人呟くと、ようやく彼は少しだけ涙を流した。 涙は流し尽くしたはずなのに、悲願が達成されるとこの始末だ。 その情の脆さを悔しく思い、そしてまた泣いた。 「こんな所に墓なんか作ってやらないぞ……ロフ。 お前の墓は、ちゃんと妖精の森に建ててやるんだからな」 虚勢を張り、決意を固め、エリックは一人、歩き出す。 愛する妻と、残った子が待っている己の故郷へ。 そしてアンリ姫を除く各々が己の居場所へと戻り始めた。 アンリ姫は識別装置量産の指揮を執らねばならないのだった。 「エナ、早く来い!」 そしてロバートはエナを約束通りに迎える。 「俺達は遊軍として世界中を動き回るぞ。 イグジスターを見かけたら近くの部隊に救援を要請しつつ駆逐。 また気ままな二人旅が始まるってわけだな」 「二人と一匹です」 「にゃー」 ずっと隠れていた猫のポメが姿を見せる。 「お前、今回目立たんかったな?」 「ふぎー!!」 怒って爪で引っ掻こうとするポメを受け流すロバート。 「ふはははは! 再開早々飼い主に牙を剥くか。 本当に貴様は面白い猫だな、ポメ!!」 さっきの狂気とは裏腹に、猫を撫でる顔は本当に穏やかだった。 「じゃ、行きましょうか」 「おう!」 二人は、またどこへともなく歩き出した―― 来たるべき新たなる戦いへ向けて。 そしてどこか遠く。 イノとレオナは道すがら喋っていたりした。 「……勇者軍にいれば高給優遇は確実だったのに。変な人」 「イノちゃんは放っておけない感じがするんスよー。 これって、一種の宿命って奴じゃないッスかねー?」 「宿命、ね……なら、いっそ作ってみようかしら」 「何をッスか?」 「第2の勇者軍的軍閥プランをもっと具体的に、ね。 同等のメンバー構成に、資金源となるスポンサー、 活動理念と活動区域の保障調停に、各国とのパイプ繋ぎ。 私とあなたの実力があれば、きっと何だって出来るもの。 期待してみる。お願いだから応えてみせてね」 「はいッス! 勇者軍にこのままいるよりずっと面白そうッス!」 二人の少女は反逆の毒を抱いたまま笑い、夢を語った。 それが古より決められた運命であったかの如くに―― <第3部へ続く>
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二つ名:藍銅の勇者 名前: 詳細: 勇者と魔王がゲームの駒だと知りつつもそれを止めようとせず、今だ魔王が増え続ける意味を探して世界を観察し続ける観察者。最近魔界に帰れなくなった魔王を拾った その他:
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第二十二章-第三幕- 払われぬ不安 第二十二章-第二幕- 第二十三章-第一幕- 戦力の根本的な不足を痛感した勇者軍は、脱走して 地中に隠れきってしまったアンノウン・ベビーの存在を やむなく放置し、一気にアーム城へ向かうために、 海洋戦力である旗艦『レッド・ワイズマンMk-Ⅱ』を 緊急で呼び出したのであった。 「おおーい!」 たまたま近くを運航していたのか、数時間ほどで レッド・ワイズマンMk-Ⅱ艦長、コンラッド=ワイズマンの声が 何やら遠くから響いてくる。すぐに艦影も見えた。 何故かコンラッドは赤ん坊を抱いている。 ほどなく接岸し、ゆっくりとコンラッドは降りてきた。 「いや、偶然近くを通っていて良かった良かった。 って、お前等どこ見てんの?」 明らかにジルベルト達の視線はコンラッドが抱いている 赤子に向いていたのは明白だった。 「……おお、エルリックの事な? 前報告したような気もするが、 充分に浸透してなかったか。ウチの拾い子で跡取りだぜ! よかったら船にいる間だけでも面倒見てやってくれよな!」 「あーぶー」 のんびりと挨拶するエルリックに、一同の顔がほころぶ。 次代の担い手がこんな所にもいたのだ。 ……よく思い出してみればそんな報告があったような気もしたが、 不幸な事にそんな事は誰も覚えていなかったのはご愛嬌である。 「ベビー……」 赤ん坊という語感が強く胸に染みるのか、 シルヴィア一人が浮かない顔をしていた。 「お、俺なんか悪いことしたっけ?」 慌てて慰め始めるコンラッドをリゼルがフォローする。 「ああ……ベビーって名付けた実験生物に脱走されて 結構へこんでるみたいなんです。コンラッドさんも エルリック君も悪くないです」 「……そうか……」 困ったような顔をして船員にエルリックを預けるコンラッド。 彼なりに一応、気は遣っているらしい。 「大福、きなこ、みたらし、黒ごま、行って」 ジルベルトの指示に従い、エルリックの護衛に回る猫四匹。 ……遊び相手、という方が正しいかもしれないが。 足りない頭なりに、ジルベルトはジルベルトで 気を遣っているのがそれなりに分かる一同であった。 しんみりしてきたが、そんなことにはお構いなく 船は目的地に向け進んでいく。 海沿いに建設されているアーム城は、上陸後すぐに訪問可能なのだ。 しかし、勿論穏やかな航海で終わるはずもなく―― ゴォォォォォオオオオオ……! 遠くから大きなエンジン音と共に戦闘機らしき機影が接近。 このタイミングでわざわざ勇者軍の針路に乱入となると、 部外者である可能性は低い。敵か、味方かである。 「総員、コンディション・イエロー! いや、レッドだ! 勇者軍にあんな航空戦力があった覚えは無い!!」 コンラッドが的確に指示を飛ばす。 勇者軍一同も速やかに迎撃態勢を取る。 だが、正直分が悪い戦闘になるのは明白だった。 戦艦の対空砲はともかくにして、対空迎撃手段がロクに無い。 空を飛べる面子もジルベルト以外にいなければ、 射撃もルシアぐらいしか使えない。 爆雷を多数投下されれば撃沈の危険がある。 「…………!」 アズール・アーマーを展開し、飛行可能状態になるジルベルト。 すると、敵戦闘機の機種を確認出来た。 ザン共和王国民政部制式採用対地戦用戦闘機である、 ペットネーム『ウィングマン』が4機、であった。 先程の『ホークマン』と違って、うち3機は無人機のようだった。 コクピット・ブロックに生命反応が無いのが分かったからだ。 ならば有人機である1機を除き、手加減の必要は一切無かった。 ぼごんぼごんぼごんぼごん!! 既に『ウィングマン』からは爆雷の投下が始まっている。 弾幕やルシアの射撃で、ギリギリ凌いでいるが、 それでも近くの海面に着弾したり、少数命中したりと 結構悲惨な事態に陥っている。小破というところか。 「対空砲火、弾幕薄い! 弾薬を惜しむな!!」 コンラッドの檄が飛ぶと、本気の射撃が始まる。 その頃にはジルベルトの空中戦も始まり、 砲剣ストレンジバスターの砲撃で一機目を爆砕していた。 対空砲火と魔法射撃などにより、二機目、三機目と立て続けに撃墜。 一気に戦局は優位に傾いたが、依然として諦めない 有人機の存在が鬱陶しかった。爆死させるわけにもいかず、 手を出しあぐねていると、相手は調子に乗って 機銃で牽制を仕掛けてきたりして、ジルベルトは 装甲の厚さで何とか凌ぐしかなかったりするのだった。 「てぇぇぇぇぇぇぇぇい!!」 しかし、そこに空のスペシャリストである フローベール=エルデナントと愛馬のペガサス、ベアトリスが 味方の危機を知るや否や、全速で駆けつけた。 「フローベール!?」 防御に専念していたソニアが驚くが、フローベールは構わず、 突撃して『ウィングマン』のエンジンに槍を突き立てる。 「てやぁッ!」 大きくボディに切れ目を入れ、更にベアトリスが蹴飛ばすと、 鋸で切れ目を入れた角材が割れるように、敵機の一部が割れた。 「ちいッ!」 敵パイロットは早々に諦め、コクピットブロックごと射出し、 速やかに脱出を済ませた事によって命拾いをした。 「白兵戦要員、速やかに確保だ! 陸地に上がり次第、このボケをそこらに放り出せ!」 コンラッドの指示によって、敵パイロットを捕縛した。 フローベールとベアトリスが着艦した。 「あの、隊長、いきなり押しかけてすみませんでした!」 フローベールが申し訳なさそうに言う。 (むしろいっぱい助かったのー) と、さほど気にしてもいないジルベルト。 だが、フローベールは大慌てである。 「バスクがいい加減戻ってこないから、アーム城に 迎えに行ってみれば行方不明だっていうし、 その後何の情報もないし、困り果ててしまって…… お願いです、隊長! 情報何か持ってませんか!?」 「落ち着きなさい、フローベール」 と、ルシアが止める。 「私達も大した情報は持ってないわ。むしろそれから 結構な時間が経ってるからアーム城に行くべきじゃないかしら。 情報が更新されている可能性もあるかもしれないし、 何より今から私達もアーム城に行くんだから、ね。 だからフローベール。私達と一緒に各地を見て回りましょう?」 「わ、分かりました。こんな形で主力部隊入りなんて 予想もしてなかったですけど、バスクの事よろしくお願いします!」 ぺこり、とフローベールは挨拶する。 「一緒に戦うのは初めてですね、フローベールさん」 「よろしくお願いします、フローベールさん」 シルヴィアとリゼルも挨拶する。一応知り合い同士ではあるが、 こういうのも礼儀としては必要だろう。 こうしてコンラッドとフローベールを迎えた 勇者軍主力部隊一同は、通例ルートを大幅に無視し、 一気にアーム城最寄の陸地へと接岸に至るのだった。 立て続けに起こるトラブルに、不吉な予感は掻き消えぬまま―― <第二十三章-第一幕-へ続く>
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ある日勇者リクは魔王PTAの城の城下町を訪れた。そこでリクは魔王にペコペコする町民達を目にする。勇者「バカ野郎!お前ら何魔王に屈してるんだよ!」 町民A「ひぃ、だって怖いじゃないですか!僕らより強いですし……」 勇者「はぁ?イミワカンネー何怖がってんの?俺なんかずっと魔王からの嫌がらせ耐えてんだよ!」 町民B「じゃ、じゃあ勇者さんが魔王をやっちゃってくださいよ!」 勇者「 はぁ?イミワカンネーし!数みろよ!俺一人だよ?僧侶も魔法使いも戦士もいないんだよ?まず勝ち目ねーし!あっち魔物の大群だし!魔王なめすぎだし!」 町民B「え……だってさっき私達に魔王には逆らえって……」 勇者「……いや、だってみたよな?魔王の悪行許せないよな?」 町民A「 え、ま、まぁ」 勇者「じゃあ逆らえだし!屈するイミワカンネーし!!」 町民AB(…もうやだコイツ…) 名前 コメント
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第十章-第三幕- ハッピー・バース 第十章-第二幕- 第2部 序章-第一幕- とりあえず落ち着いてくれたネイに、勇者軍主力部隊一同は質問する。 『一体あんたは何をしに来たのか』と。それこそがロバートの、 いや全員の最大の疑問である。作戦がたった今終了したのを 知らなかったのは仕方ないにしても、これはいくら何でも唐突であった。 その真実と真相が今明かされようとしていた―― 「そうそう、それだよ! この子にプレゼントを届けに来たの!」 嬉々として自らの息子を指差すネイ。 「これの事か?」 ロバートは押し付けられたストレンジャーソードを突き返す。 「人の話は最後までちゃんと聞きなさいって言ってるでしょ!」 ごん。 頭を拳骨で叩かれた。ちょっと鈍い音がした。 「ぬぅぉぉぉぉッ、痛い! 頭が割れる!?」 「ロバートさん、じっとして下さい!」 慌てて治癒の呪文詠唱を中断してしまったエナが窘めるが、 相当なパワーの拳骨である。常人なら死んでいておかしくない。 じっとしていろ、というのもどだい無理な相談である。 「ていうかあんたこそ人の話をちゃんと聞けよ! いきなり攻撃してきやがって!」 思わず反論するロブの口を、エリックが塞ぐ。 「あーもう落ち着けって。話が進まないから。 で、一体何でまたプレゼントなんだ?」 「バースデープレゼントだよ! 任務完了を見越してのお祝いも兼ねて!」 「……あ?」 ロバートとウォルフ王子、それからマリーとエリックが 間抜けな口をぽかんと開ける。呆れた表情だ。 「俺の誕生日は三ヶ月前に終わっとるわ! 何言ってんだ!」 「総帥……お疲れでしたらホテルを手配しますので」 「おいたわしや、総帥……こんな馬鹿息子がいるばかりに……」 「おい、ネイ? ボケるには早いぞ?」 四人揃って言いたい放題である。 「だーもう! 違うの! ロブ、あんた覚えてる? 自分が四歳と五歳の時に、何を欲しがったのかを!?」 「うえ!? そんな前の!? 覚えてねーわー……」 それを聞き、ネイはパチンと指を鳴らす。 ざりっ、ざりっ。 近くの林から歩行音が聞こえる。獣のそれである。 「みゃ~……」 出てきたのは一匹の猫であった。しかし―― 「うおっ、でかっ!?」 マンチカンの子猫? と思しきそれはサイズが尋常ではない。 軽く全長七メートル級である。紐がくくりつけられており、 その上には一個の籠が積載されていたりする。 「あんたが四歳の頃に『おっきな猫さんが欲しい』って言ったでしょ? 勇者軍研究部の技術の粋を結集して生み出した遺伝子調整猫、 その名もジャンボマンチカンの『ジャンボ』だよ!」 「いや誰もこんなデカいのよこせたぁ言ってねぇよ!?」 珍しくツッコミに回るロバート。 親子揃って非常識甚だしい連中であった。 「てか、その上の籠は何なんですか?」 アイゼンカグラが指摘する通り、籠はもぞもぞと揺れている。 「そっちは五歳の時に『弟か妹が欲しい』って言ったでしょ? なんとか頑張って出来た弟だよ。名前はジョゼフ。 家にいる時は可愛がってあげてね!!」 ロバートが確認すると確かに赤ん坊――男児が乗っている。 「俺の……弟?」 「そう、弟。久しぶりの出産だから頑張っちゃったよー」 にこやかに微笑む母親。恥じらいは全く無いが、 それは言わないお約束というものであろうか。 「おい……弟。初めまして、だな?」 とか言いつつ、ロバートはジョゼフのほっぺたをつつく。 「ふぇっ」 知らない相手が出てきてびっくりしているのだろう。 ジョゼフは今にも泣きそうだ。 「うぉっ、馬鹿、泣くな。焦る……!」 慌てて抱き上げてゆすったりなだめたりしてみる。 初めてにしてはなかなかの手際である。 次第に落ち着き、泣くのをやめるジョゼフ。 「よしよし……」 なんとか泣かせるまいと、マリーやエナも手伝う。 なんだかんだ言っても、二人とも慣れていない。 故に無理があるのは仕方が無いだろう。 「まだまだだな、二人とも」 「しょうがないよ。まだ母親じゃないからね」 人の親という立場上のエリックとネイは笑う。 「にあー」 よちよち歩きだが、(主に大きさのせいで)異常な迫力のジャンボは、 さっそくアンリ姫に可愛がられていた。 「ロブは幸せ者なのじゃ。自らのためにここまで無茶をしてくれる 御母堂殿がいるのじゃ。それはとても良い事じゃな? メゴ」 「いや、それはいいんですけど……ひょっとしてこの猫は もっと大きくなるのではないでしょうね……?」 その疑問にはネイが答える。 「研究部が言うにはそれは子猫だから、あと三メートルほど 最終的には大きくなる見込みらしいね。どう、ロブ?」 「……これはウチの資産で飼うつもりか? 家が破産すんぞ」 「何言ってんのこの子は。全部経費に決まってるだろ?」 「より一層ダメじゃねーか!」 「ふぇー!」 大声を出したのでジョゼフが泣き出した。 「おっさん、パス!」 「ああもう、手際悪いなオイ! よしよーし」 エリックに任せて、安心してロバートは頭痛に悩む。 「嬉しいかい?」 「……律儀だよ、あんたは」 頭を抱えながらも、かろうじてロバートは答えた。 なんだかんだ言って約束を守ってもらって悪い気はしないのだ。 その答えに満足し、ネイはロバートの頭を撫でるのだった。 「ハッピー・バースだね、ジョゼフ?」 「あぅー」 エリックに抱かれて笑うジョゼフ。 悲しみを乗り越え、幸福へ至る道が出来るかどうか、 それはこれからの彼等自身にかかっているのだった。 「さあ、まずは任務終了の手続きだよ、アーム城へ帰ろう!」 「イエス・マム!」 ネイの宣言にロバート以下、一同が元気良く応じる。 まずはこれで一件落着であった。 勇者軍主力部隊は、任務を終え、帰路につく―― <第2部へ続く>
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二つ名:犬使の勇者 名前: 詳細: 彼はただの動物好きな少年で実は勇者になってからも変わらない。変わったのは、飼っていた犬が人型になって自分を守ってくれることだ。彼が授かったのは獣を人に変える能力だったのだ その他: